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博物館経営の研究者のBlog.
研究を中心に趣味や日常などについても紹介していきます.

茅ヶ崎ゆかりの人物館
茅ヶ崎ゆかりの人物館は2015年2月11日に無事プレオープンを迎えることができました。

関係者及びご協力いただいた皆様に、この場にて恐縮ですが感謝申し上げます。ありがとうございました。


こちらとしては2/11で一息ついきたいような気にもなりますが、もちろん、まだゴールどころかスタートでもありません。なんせプレですから。

これから2016年春のグランドオープンに向けて、市民の皆様と一緒にこの人物館をどんな場としていくかを考えたいと思っています。そのためにプレオープンの期間を約一年強もとっています。

例えば、プレオープン期間は隣接する開高健記念館と開館日を合わせ週3日(金土日)としています。また入館料も無料ですが、有料化も視野に入れております。この辺りについて館内でアンケートを実施しますので、ぜひ皆様の声をお聞かせください。



アドバイザーとして関わらせていただいている者として、この人物館をどう経営していくかについて大切にしている点が2つあります。

まずひとつが、当館は「人物館」ですが、特定の個人を讃える施設、よくみられる殿堂や顕彰館ではありません。
茅ヶ崎の歴史と風土に育まれたゆかりの人物や作品に関する情報と資料を収集・保管し、調査研究し、教育的配慮の下に展示する「ひと」にスポットを当てた博物館だと考えています。

プレオープンの企画展に市民栄誉賞受賞者を取り上げた理由も、「いまを生きる私たちと同時代に活躍されている茅ヶ崎ゆかりの方」だからです。「ひと」に関する評価は、著しく顕著な例を除けば、どうしてもある一定の時間が必要となります。そうすると必然的に物故者が多くなってしまいます。しかし、物故者になってしまうと若い方、特に子どもには実感をもって理解することが難しくなります。もちろん、そうした方も丁寧に調査研究し、工夫を凝らして展示していきたいと考えていますが、同時代の方々も積極的に取り扱っていきたいと思っています。

普通、子どもが宇宙飛行士になりたいなんて夢を語ったら一笑に付されてしまうかもしれませんが、「でも茅ヶ崎には実際に野口さんと土井さんという宇宙飛行士が2人もいるじゃないか!」と言えるかもしれません。だって昔の話ではなく、今まさにそうなのですから。

そういう意味で、人物館では過去から現在、そして未来へつながる時間の流れを丁寧に扱っていきたいと思います。そして、「ひと」もいわゆる著名人だけではなく、市民が主役になれるようにしていきたいと考えています。


もうひとつが「生きている・動いている」ということです。

菱沼海岸近くのラチエン通り沿いに位置する人物館は、小高い丘の上に立つL字になった二棟の建物とそれをつなぐ扇状のウッドデッキからなる施設です。築40年ほどの民家をリノベーションした平家の建物は、茅ヶ崎の別荘文化を表す佇まいです(展示館のみ、多目的館は新築)。

隣接する開高健記念館の哲学の小径につながる散策道もあり、散歩するにはとても素晴らしい環境にあると思いますが、展示スペースとしては残念ながらかなり狭いと言わざるをえません。だからというわけではありませんが、展示も固定的ではなく、柔軟に変えていったり、ワークショップも実施していったり、館内だけではなく館外へ飛び出していくような取り組みをしていきたいと思います。



博物館は資料の保管という性質上、どうしても内向きになる傾向があります。それは資料を収集する(館内へ取り込む)・資料を保管する(守るために外へ出さない)という観点から正しい行動ではありますが、むしろ自分から外へ出ていくような取組をしていきたいと考えています(これは風呂敷を広げてみた段階です)。


2/15に開催したプレオープンの記念イベントは「記念植樹(夏みかん)」と「餅つき大会」です。

 


植樹は食べられる実のなる木にし、収穫できるようになったら茅ヶ崎の事業者さんに協力してもらいジャム等に加工して皆様と一緒に食べたいと考えています。また餅つき大会も立地する東海岸南6丁目の自治会とラチエン通り商店会の皆様のご協力で実施しました。この狭い敷地に200名ぐらい集まり、大盛況でした。



手前味噌ではありますが、多くの方から「気持ち良い空間だね」「散歩にちょうどいいね」と言っていただけました。
どうぞ構えずにフラッとお立ち寄りください。その時にはきっと皆様に面白いねと思っていただけるような展示や様々な企画がやっているよう頑張っていきたいと思います。

茅ヶ崎ゆかりの人物館は皆様と一緒に成長していく施設です。これから末永くよろしくお願い致します。

長文にお付き合いくださりありがとうございました。

 
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