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博物館経営の研究者のBlog.
研究を中心に趣味や日常などについても紹介していきます.

レオ・レオニ 絵本の仕事@Bunkamura ザ・ミュージアム
 戸田幸四郎の流れってわけじゃないけど、確かに「絵本」がちょっと気になったりもしてる今日この頃…

てなわけで、話題の展覧会(ですよね?)「レオ・レオニ 絵本の仕事展」へ

チケット売場は行列できてました。今週末で終わるからかな。
最初は引き返そうかとも思ったけど、割とスムーズに10分ぐらいでチケット購入→入場できました。


私立館の特別展(コレクション展ではない)=撮影禁止に加え、出端を挫かれたので入口の様子とかポスターさえも写真を撮りませんでした(というか忘れてた)…


家に帰ってきてからパンフレットと図録をパシャッ


ねずみの詩人フレデリックです。



かわいい♡



ちなみに人はほとんど描かなかったレオニの作品には、小さな動物が主人公であることが多いです(ワニのコーネリアスとかもいますが)。ねずみは他にもマシュー、アレクサンダ、シオドアなどなど何匹もいますが、このバッチリ瞼が重そうな目をしているのはフレデリックだけです。


日本人の私たちに馴染み深い作家でもあって、スイミーの作者だと言えば分かる人が多いのではないでしょうか(私の世代だけかな)。私も最初は誰か分かりませんでしたが、妻にスイミーのと聞いて「おぉ!」と思い出しました。


博物館教育は専門ではないので、あくまで感想レベルの話ですが、絵本(子ども向け?)の展示は難しいなぁと率直に思いました。

受付で手渡されるパンフレットには、レオニの様々な手法(コラージュ、テンペラ、色鉛筆、油彩、ゴム版)を「何で描いたか 見てみよう!」という紹介があったり、原画のダイジェストでひとつ作品が(ネタバレしないところで)終わると、フレデリックの吹き出しのキャプションで「◯○はどう感じたのかな?」など思考を促すような仕組みもある ←よくあると言えばありますが。

でも、熱心に観てるのは大人だけですね。特に、聞き耳たててたわけじゃないけど、若い女性の多くが保育士さんのようでした。そういえば、保育士の姉も絵本をコレクションしてるし、やっぱ職業柄というのが一番だと思いますが好きなんでしょうね。

多くの子どもはジッと観るのが飽きちゃって、プラプラしたり、走り回ったり、一番の人だかりは実際に絵本が読めるコーナーでした。レオニの作品をすでに知ってる子は、最初こそ「コーネリアスだぁー」とか「あのねずみはマシューじゃないんだね」とか話してますが、自分が知らない作品になると原画で辿る話は細切れだし、よく分からないしでずっと観てるということはなかったように思う。

なかにはコラージュの作品で「何枚も重ねてるんだね」とか、油彩の作品で「炎の色って赤だけじゃないね、真ん中の方は白だよ」とか、子どもを導いてる親御さんもいましたが、そういう風にできる人ばかりではなさそうでした。

漫画とか絵本とか難しいですよね。単なる原画展になってしまうと、ターゲットの対象はやはりファンになってしまうし、壁掛けの絵だけで子どもの興味関心を引き続けるのは難しい。

子ども向けにするなら、もっと割り切って子どもがレオニの世界観の中で遊ぶぐらいの企画展にしてしまっても良いかなと思う。原画の美術作品としての価値に焦点を当てたなら今回のやり方なんでしょうが…


うーん、ちょっとモヤモヤする。戸田幸四郎絵本美術館から続いて、この分野の展示ですが展示論・教育論ではなく博物館経営論における顧客満足度という点から、まだまだできることはありそうな気がする。


でもオトナな私は楽しめましたよ。レオニは元グラフィックデザイナーだそうで、コラージュ作品はまさに描くというより配置する感じでした。余白を大きくとったりする感じが日本画っぽくシャープな構成だったりもするけど、フェルトっぽいねずみの胴体の素材とか温かみがあって、個人的に好きです。久しぶりに展示をみて、好きだと思える作家さんに会いました。息子のおかげで観る幅が広がりました。

もちろんおみやげに絵本を2冊買っていきました☆
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