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博物館経営の研究者のBlog.
研究を中心に趣味や日常などについても紹介していきます.

LOVE展@森美術館
最近どうやらセーシュンを患ってしまったようで30代半ばにして思春期ど真ん中にいます…


そんなわけでLOVE展で愛を勉強しようと根津美術館からのダブルヘッダーで森美術館に行ってきました(注:家族はとても仲良しで、決して愛に飢えているわけではありません)


現代アートが好きな私にとって、こういう類の展示は基本的に好きです。

私は博物館経営の研究者ですが、美学の専門家ではないですし、ましてや愛の伝道師でもないので面白かった作品をいくつか主観たっぷりにお届けします。


アーデル・アービディーン《愛を確実にする52の方法》

とってもステレオタイプな彼女との接し方を男目線で延々と語りかけるというもの。「彼女のご飯が不味くても褒めろ」とか「キスをしなさい」とか「彼女の小言に相づちを打て」→彼女は解決策なんて求めてないから受け流すだけで十分…といった内容だったと思います(私用に脳内変換されている可能性大です)。

この作品は5つのセクションのうち「愛を失うとき」にありました。この52の方法を実践して愛を失わないように頑張れ!なのでしょうが、52すべてを確実にやったら愛を失うよってことなのか?とも思いました。

お笑い芸人のあるあるネタみたいな感じですが、言葉選びが巧みです。ビックリする程ステレオタイプなんだけど、うんうんと納得してしまう(あくまで男目線として)。ありえるけど、ありえないというか、ホントにそれでいいのかと…

まあモテない男の思考なんでしょうね(笑)


この作品が良かったのは少なくとも私が見ていた時には多くの人が声を上げて笑いながら、時に控えめの声で突っ込みながら見ていたこと。すごくハッピーな雰囲気で、アートを楽しむという空間を共有できている感じでした。現代アートならではの楽しみ方だなと思います。


西山美なコ《ザ・ピんクはうす》

リ◯ちゃんハウスだったかな、とにかく子どもの頃のいわゆるかわいいってやつを原寸大にしたら…まあ、なんて卑猥な(絶句)っていう作品。私も男ですが◯カちゃんハウス的なピンクとか花柄というモチーフがかわいいと思ってたし、一方でピンクのネオンにオトナの臭いも感じていたし、こうして見てはじめて気づきました。


ゴウハル・ダシュティ《今日の生活と戦争》

変哲のない夫婦の様子が収められた写真作品なんですが、戦争を象徴するモチーフの中に夫婦の像がある。例えば白い布(洗濯物)を干しているんだけど、本来なら竿のはずが有刺鉄線だったり、リビングでテレビを見てるはずだが、壁は土嚢だったりする。イラン出身の作家ならではの冷静な視点だけどショッキングな表現だと思いました。


土曜日に午前は研究、午後にフィールドワークと来て夕方過ぎに駆け込んだ展示だったので、全然自分の中で未消化ではあるのですが、私なりに感じた愛は…


難しく考える必要はなく、基本「愛」は皆さんも私も考えるシンプルな普通のやつでいいんじゃないかと。ただ、その愛に関する文脈が異なるから色んな愛があるように見えるけど、基本的には愛自体はシンプルなのかぁ…と。

愛が一人の異性に向かうだけじゃなくて、同性、自己、家族、(広い意味での)他者、複数、国家だったり、また一般的には通常だと言われる異性のケースであってもその背景に(ロミジュリ的な)家柄、戦争、思想、国家等の環境の差で普通じゃなくなったり…こんな感じで文脈は違っても愛自体はとってもシンプルなのかなと。



というわけで愛を深く考えるのはやめようという思考停止に陥ったのが、今回の学びでした(それでいいのだろうか)。


とりあえず一通り全部見終わった時には頭から煙でていたんで写真とか全然ないので、とりあえず展望台から見た東京タワーをパチリ


やっぱスカイツリーより好きだな。


そうそう!今回のLOVE展で一番よかったなと思うのは、カップルで手をつないだり、腰に手をまわしたり、時に座りながら肩を寄せ合ったりするシーンが見られたことです。LOVE展って銘打ってこういうのが来館者の中でなかったらね…

ちなみに私は一人で寂しくみていました。なのに僻んだりせずに、こういうこと言えるようになった自分に乾杯♪

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