from Hirai-Laboratory web


博物館経営の研究者のBlog.
研究を中心に趣味や日常などについても紹介していきます.

箱根彫刻の森美術館
神奈川県民(特に県西部)にとってはお馴染みの美術館であり、日本初のオープンエアミュージアムであり、代表的な私立の観光地型のミュージアム。

そして、私が10年以上前に学芸員資格課程の博物館実習でお世話になった館でもあります。

当時からaudiの特別協賛でmusic meets artという野外ジャズライブをやっていて田舎者の私には、そんなオシャレなイベントがまぶしかった…

music meets artでは当時はたしか開放していなかった迎賓館をVIPゲストのレセプションに使用し(急遽お掃除を手伝いました)、協賛のVeuve-Clicquotのシャンパンがサービスされ、緑陰広場の特設ステージで【幸せを呼ぶシンフォニー彫刻】のステンドグラスを背景にジャズを聴く。

私の美術館原体験は基本ここです。なので、箱や分野にとらわれたミュージアムをみると少しつまらないなぁ…という気持ちになってしまいます。もちろん各館にはそれぞれの使命があり、ある面でキチンと文化を伝えるという伝統的な機能が必要なのは言うまでもありません。

そんな私も博物館実習終了後、たしか少し経って足湯ができたと聞いた時は「ミュージアムに足湯!なんじゃそれ?ミュージアムをなんだと思ってるんだ!いくら私立でも…」なんて思ってました。当時はmuseum managementの研究を本格的にはじめたばかりで少しとんがっていたかもしれません。

もちろん実習終了後も何度か行ったことはありましたが、今回お客さん目線(親子連れVer.)+改めて新鮮な気持ちでまわってみました。

ずっと行ってみたかったネットの森

play sculpture(遊戯作品)はとても興味があります。大好きなイサム・ノグチの遊戯作品もありました(モエレ沼公園のやつと同じです)。

ネットの作品は造形作家の堀内紀子さん。ナイロンロープを染織し、手編みしているそうです!すごい手間を想像しますよね。

ネットの森を覆う外観は、これまた有名な手塚貴晴+手塚由比の作品

米松大断面集成材約580本を日本古来の釘を使わない工法で制作したとのことです。


文句なく楽しい作品ですね。行ったタイミングが悪くて、工事中だったのか、遊べたけどカラーコーンとブルーシートが美観を損ねてました(涙)

このネットの森の開業に合わせて前は一般に開放してなかった(はず)迎賓館が休憩所として利用できるようになってました。中をキチンと見てこなかったのですが、せっかくの由緒あるステキな建物なのに少し残念な感じです。もう少し面白い活用方法を考えることはできなかったのか…


日本の美術館の最も残念な景観のひとつ自販機。

それでも、ここでは自館独自のペインティングがなされているのでマシです。飲み物をみるとどうやらサントリーのようです。サントリーさん、私は好きです。

シカゴ美術館の展示室と展示室の間をつなぐ空中廊下にあるスタンディングのカフェかっこよかった。サッと飲むだけだから大げさな感じではない。ある一定規模の館で自販機を置くぐらいならカフェに任せればいいのに...とっても美的ではない空間に思う。

彫刻の森ぐらい広大な敷地では必要ですけどね。


さて、件の足湯へも当然行ったのですが...


いいですね!!


そりゃずっと歩いてれば疲れるもん。足湯につかれば「ふっー」ってなるよ。特に、家族連れにはホントに良い施設だと思います。数年前の尖ってた自分に教えてあげたい。私立館ならこれぐらいの自由全然アリですよ。やっぱり、創造性を育むところでもあるんだから、活動や取組にも制約を付けずどんどん挑戦的なことをした方が面白くなると思う。それが、教育的にもつながれば最高なのは言うまでもないです。


そして、ここからは思い出巡り。


写真は下手ですが、緑を満喫しながら散歩していると向こうに見える4体の巨人

私、この彫刻に脚立をかけ頭のテッペンを磨きましたよ。彫刻と脚立が接する部分にはしっかりとタオルをかませ、鳥のふんがいっぱいの頭を丹誠込めて磨きました。


実習中に企画展をやっていて大ファンになったジュリアーノ・ヴァンジの作品

いまは毎年必ずクレマチスの丘にありヴァンジ彫刻庭園美術館にいってます(こっちもやっぱりオープンエアーミュージアム)。

それと彫刻の森には一般に開放していない茶室が存在します。そこで実習中に蔡國強氏が特別なインスタレーションをやるとのことで、掃除等の制作準備を手伝いました。もともと好きだったのですが、これを機会にもっと好きになりました。


こうして改めて見てみると、箱根彫刻の森美術館は博物館実習を通して私のmuseum management観だけではなく、個人的な作品の好みにも大きな影響を与えてくれたことを再確認しました。今回は夕方から予定があってあまりゆっくり見れなかったのですが、もう一度近いうちにもっとゆっくりじっくりまわってみたいと思います。

やっぱり良い館ですよ!おすすめです☆



帰りに宮ノ下の富士屋ホテルへ寄って遅いランチ&お茶をしました。

箱根の伝統工芸「寄木細工」風に仕立てたケーキ。どこから切っても断面が市松模様になるように計算されているそうです。なんと商標登録してあるとか書いてあったような気が(曖昧な記憶)。

味は60年前のレシピの再現とのことで現代っ子の私には少し微妙だったが、こういうクリエイティブは大好きです。


仕事で帰省したのに、なんだかんだで満喫してしまったかも☆
- comments(0) trackbacks(0)
Comment








Trackback
この記事のトラックバックURL: http://blog.hirai-lab.jp/trackback/72
<< NEW | TOP | OLD>>