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博物館経営の研究者のBlog.
研究を中心に趣味や日常などについても紹介していきます.

報告【m+合宿@越後妻有トリエンナーレ】
 さて、ようやく書きたかったトリエンナーレの記事に辿り着きました(三週間も前のことですよ…)


今回の目的は単なる観光ではなく、m+から派生した科研費の研究報告とNPO法人越後妻有里山協働機構様にお願いした視察です。


まず研究報告の場&宿泊地としたのが「脱皮する家


至るところを彫刻刀で彫る、彫る、彫る、彫る…



まだまだ彫る、彫る、彫る、彫る、彫る…


アート作品に泊まるという貴重な経験をしました。

築約150年の木造の古民家ですが、台所、トイレ、浴室等の水回りは新しくなってるし、まだ暑い盛りでしたが、風通しも良く、標高が高いこともあって夜は快適でした。

うちも実家は古いのですが、久しぶりに日本の正しい佇まいができたようで嬉しかったです。



朝は早起きして管理人代理のステキなおばさまから聞いた朝靄を見に星峠の棚田まで散歩しました。


「運が良ければ見れる」と聞いていたのですが、やっぱり出ちゃいましたね、日頃の行いの良さが!バッチリ見えました☆


研究報告については各人が分担している領域の進捗状況を確認したり、博物館研究の新領域をどのような方向性で纏めていくかについても議論できたので、なんとか成果をあげることができたと思います。




NPO法人越後妻有里山協働機構K氏のレクチャーと視察帯同は大変貴重な経験となりました。


オリジナルグッズの開発に関するレクチャーを受けた後、広大な芸術祭の会場(というよりホントに「大地」)を巡りながら色々な話を聞くことができました。

大地の芸術祭といえばこれですよね

国名が書かれた色えんぴつ

絵本と木の実の美術館


この芸術祭が先駆者としても大きな成功をおさめている要因は奥本さんのBlogに雑感があるので任せるとして、私は芸術祭において個人的に重視している点「やっぱ祭りじゃん!」の大切さについて、ちと書きたいです。


ちゃんと書けば「祝祭性」です。これはビエンナーレ、トリエンナーレ等の芸術祭を実施する上で最も重要なことだと思います。この祝祭性が低いと単なる超大規模企画展に陥ってしまうのです。そして、近年そういう事例が散見されるように思います。

中心となる大きな美術館で会期中に特別展
 +街中の色んな場所でも展覧会がある
   +さらにちょっと珍しい場所でも展覧会をやってる
     +街中にサイン&ボランティアがいっぱい
       =芸術祭ではない(かなり珍しい形の超大型企画展)


芸術祭は字義通り「いかに祝祭性を感じさせてくれるか?」がポイントだと思うのです。

それはやはり祭りの舞台となる「場所」+「コンセプト」と担ぐ御輿である「アート」のつながりがしっかりと(丁寧に)存在し、かつ御輿の担ぎ手である「市民」がいかに熱をもっているか?にかかってると思います。

そういう意味で近年ではとても感銘を受けたのが「あいちトリエンナーレ」でした。ボランティアや地元の商店街の人たちの熱気がとても素晴らしかったと思います。特別なイベントを見には行きませんでしたが、話をする人、全員盛り上げようとする気持ちでいっぱいでした。

個々の会場の回遊性が悪い等の批判もあったようですが、そんなの批判のうちに入りません。そんなこと言ったら越後妻有はどうなる(笑)。ボランアや地元の商店街の人たちの熱気がとても素晴らしかったと思います。


上記のような意味で越後妻有は、コンセプトの素晴らしさ、なにもってアートというか?からはいる作品群、世代や地域を越えた協働などなど良いところいっぱいでした。そして、やっぱり最後は担ぎ手である「人」です。本当に勉強になりました。



最後に管理人代理のおばさまは好意で持ってきてくれたスイカと枝豆。どちらもビックリする程おいしかったです!奥のやつは商品開発プロジェクトで誕生した日本酒。おサレですな☆

「昨日は若いお姉ちゃんが一人で泊まったんだよ」とか色々な話をしてくれました。こういうアートとは一見無関係そうな人がその運営を支えているところに、この芸術祭の根っこの深さを感じました。

素晴らしい経験をありがとうございました。

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