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博物館経営の研究者のBlog.
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Wangduephodrang Dzong:ワンデュ・ポダン・ゾンが火災で焼失
 とても悲しいニュースです。


私がブータンではじめて訪れたゾンであり、歴史的には3番目に古く、今では唯一の伝統的な板葺き屋根のゾンだったそうです。



川沿いの丘の尾根に立つワンデュ・ポダン・ゾン。この日は曇っていてあまり良い景色には見えないけど、川と丘とゾンの3つが合わさった風景は素晴らしい。手前にいる人はガイドのカルゲさん。



ゾンの入り口。歴史を感じさせるファサードです。自分でブータン旅行のフォトブック作ったんですが表紙はこのワンデュ・ポダン・ゾンの入口の写真です。

ゾンとはブータンの行政施設で、古くは要塞であり、寺院も内包した複合施設だそうです。最近新しく建てられたゾンは単なる県庁のような施設だそうですが、ワンデュ・ポダンのように古いゾンは依然として寺院&役所の役割を担っていて、僧侶、役人、お祈りにくる人など様々な人がいます。


狭い通路。光は届かない。




お祭りの会場にもなる中央広場。



深奥の寺院。ここでお祈りをさせてもらいました。


ワンデュ・ポダンはインド政府による保存プロジェクトも進んでいて40%程度の修復が済んでいたそうです。私が訪れた時にはゾンの周りで建築資材が作られていましたが、ゾン自体の工事はまだのようでしっかりと見学することができました。

確かに老朽化による痛みはかなり激しく、床板が外れそうだったり、マニ車の外装が取れて中の教典が見えていたり、色もかなり褪せていました。でも私は最初にみたゾンということもあるのか一目惚れ的にとても気に入りました。

丘の上の小さな青空市場やゾンへと至る道程の素朴な町並み、尾根に沿って横に伸びる建物、伝統的な意匠は確かに派手な部分はあるけどなんとなく落ち着いた静謐な空間…やっぱり好きです。


なのでニュースを聞いた時は本当に悲しかったです。信心深いブータン国民の悲しみは想像に難くありません。私も祈りを捧げます。首相はすぐに再建を約束したそうです。また国連友好協会にてワンデュ・ポダン・ゾンのお見舞金を募集していますので、関心のある方はご覧下さい。





昔にワンデュ・ポダン・ゾンと同じように焼失してしまったドゥゲ・ゾン(火災の理由は違います)。遺構として観光に行きましたが、基礎のみになったことで建物の構造等がよく分かったし、歴史として楽しむことができましたが、やっぱり悲しいですよね。



ガイドさんの話では過去にあのブータン一の聖地「タクツァン寺院」もバターランプによって火災にあったそうです。



またブータンを行こうと思ってるので、(いつになるかは分かりませんが)その際にはぜひワンデュ・ポダン・ゾンに行ってみたいと思います。
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